ZEHビルダーの“がんばり”を国が評価、経産省が検討

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省エネルギー性能が高い家づくりに対して、どれだけ実績があり注力しているかを評価する――。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)ビルダーに対する新制度「ZEHビルダー評価制度」を経済産業省が検討していることが分かった。
3月13日に公開した『平成29年度「住宅・ビルの革新的省エネルギー技術導入促進事業(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)支援事業)」の概要について』の中で、その構想を明らかにした。ZEHに取り組む住宅会社のがんばり度合を評価することで、数あるZEHビルダーのなかでも、熱意がどの程度異なるのかを分かりやすくする。
この新たな制度を足掛かりに、ZEHビルダーがZEH普及への取り組みにさらに注力することを促す。

本制度は、2017年度予算の成立が前提だが、17年度を周知期間とし、18年度から運用を開始する方針だ。
評価する項目は、省エネルギー性能が高いZEHを何棟建築したかといった実績のほか、どの程度ZEHの普及に注力したかといった活動についても対象とする予定だ。例えば、17年度内にZEHの建築実績があるか、その実績は目標を達成したものか、実績報告を行っているか、ウェブサイトなどで実績を公表しているかなどだ。
ただし、住宅の品質に対する評価は行わないことから、住宅会社が建築するZEHの建物に対する品質を評価するものではないとしている。具体的な制度の内容については、運用開始までに詰める方針だ。

ZEHビルダーは、工務店やハウスメーカー、建築設計事務所などを対象とした登録制度だ。20年度における年間の建築棟数または改修件数のうち50%以上をZEHとすることや、それまでの各年度の目標値を設定し公表することなどが要件になっている。経産省が16年4月に開始した。
さらに、17年1月から、ZEHビルダーが名刺やウェブサイトなどで使用できるブランドマーク「ZEHビルダーマーク」の制度を開始。補助事業の執行団体である環境共創イニシアチブ(SII)によると、ZEHビルダー登録数は2月10日時点で4742件に上っている。省エネ性能が高い家づくりに取り組む住宅会社にとって、競合他社との差別化に活用できるツールとして注目されている。
ZEHビルダーを国が関わる形で評価する新制度が始まれば、ZEHビルダーのブランド力はさらに高まるだろう。今後、建て主が住宅会社を選ぶ指標の1つになる可能性も考えられる。もはや、「ZEHは対応できません」という工務店は生き残れない時代がやってくるかも知れない。

(日経アーキテクチュア2017/3/16)

投稿者: 水谷